2011年3月11日  二ツ箭山

去年(2010年)8月11日(水)二ツ箭山(ふたつやさん)へ行ったが、途中岩場からパーティーの一人が転落死亡した。 
そのため途中で中止して出発点に戻った。 そんな訳で12日に登るべくいわき市に向かい、いわき市で生まれてはじめての
激震に襲われた。
ちょうど車を止めていて良かった。 前の大型車は横転するのではないかと思うほど波打っていた。
脇の土手から水が湧き出てきたので、あわてて土手の無いところまで移動して揺れのおさまるのを待った。
何回か大きな揺れが繰り返されたが、30分位したら結構おさまってきたので、一応近くのガソリンスタンドでガソリンを満タンにした。
また近くのコンビニで食料3食分、ペットボトル6本およびお菓子などを購入した。 コンビニは1/4くらい棚から商品が落ちて店員が
整理していた。 ガラス製品は一部かけて散乱していたので気おつけて歩いた。
さらに30分位時々揺れていたが小さい揺れなので、予約をしている温泉旅館へ向かい5時ころ着いたが誰も居ない。 
もう停電である。 声を掛けたら隣の建物から経営者の家族が出てきて今日は泊まれないと言われた。 
停電でエレベータは動かず、従業員は家、家族が心配で皆帰ってしまったそうだ。 
夕食の材料も届かずだそうだ。 今は大停電で携帯もつながらないそうだ。
山登りを中止して帰ることにする。 聞くところによると停電で信号が消え大渋滞だし、途中国道6号線は多く海岸を通っているので、
津波で通行止めだそうだ。 高速道路常磐道は山側を走っているが崖崩れ道路の亀裂で閉鎖しているそうだ。 
東京へは唯一県道10号線を通って帰ることを教えて貰った。 実際県道10号線に入ったら夕方であるし、信号は働かないので
大渋滞でぜんぜん進まない。どうしようもないのでナビで住宅街を通って八王子へ向かう。
周りは日が沈んで暗い。 唯一自動車の光のみである。 ガソリンスタンドは停電でポンプが動かずどこも閉店。
コンビにも真っ暗で営業停止。 ほとんど田舎道を走っていたが、所々水道の破裂で大水が出ている。 まったく人影が無い。 
その内県道10号線に出た。 大渋滞が見えたのでそのまま突っ切って海の方面へ進む。
海岸方面は人家が多く住宅街を走っている内に海岸へ出てしまった。 広い道で国道6号線だった。
水溜りが一杯あり飛沫を上げて走る状態だ。 その内車内から写した写真のように、自動車が脇に乗り上げたり、自動車が
自動車の上に載っていたり、いろんな物が道路にあってその内走行困難となる。 津波が襲った状態だったのだ。
道は4車線と広いのに車1台も私以外走っていない。光も私の車以外からは無い。 人は皆避難しているのだ。 居ない訳だ。
不気味な感じが始まったら連鎖反応で恐怖感となった。 
写真を外に出て撮るところかユータンしてほぼ元の所近くの山際に行く広い道には通行止めのポールが沢山置いてあった。 
通行禁止だったのだ。 細い住宅街の道から入ったのでポールは置いてなかった訳だ。 
ラジオでは津波警報が出ていて高台に避難をするよう放送しているが自分向けだったのだ。 急いで山際を目指して走る。 
皆非難して無人状態だった訳だ。ここ十王町は海岸まで山が出ている。
ここから西に5Kmくらい迂回して奥久慈を通り半円を回った状態で日立市に入る。 どこも停電今まで携帯も使えない。 
緊急通報が携帯電話に通じ何回も受信した。 ここからはナビで点線で表示している自宅方向の細い道を走る。 
人影はまったく無い。 たまに夜中でも車に会うが、ライトで交差点に入るタイミンゲが解るので徐行することなく走れて助かる。 
埼玉県近くになったら停電が無いようで明るい。 携帯も午前2時ごろから通じるようになった。 八王子には朝4時に着いた。 
ほとんど走りっぱなしで11時間掛かったことになった。 疲れた。

車内から撮る。
乗り上げている
車内から撮る。
自動車の上に自動車が半分
載っている
車内から撮る。
脇に乗り上げている